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Glyptemys insculpta –(モリイシガメ) その子ガメの飼育 ダレル セネーク  

 (Translated by Yasunori Tanaka)

Copyright © 2003, 2004 World Chelonian Trust. All rights reserved

より詳しい情報(英文):  Woodturtle.com

Glyptemys Gallery

Glyptemys insculpta  - (Wood Turtle) – Hatchling Care - Darrell Senneke

Bosbeekschildpad (Glyptemys insculpta) Darrell Senneke


この種は最近まで、“Clemmys insculpta”という学名で知られていました。


このケアシート(飼育方法の説明書き)は、この種の一般的な飼育法です。最良の飼育方法を確立するためには、更なる研究が不可欠です。

 

アメリカ合衆国の北東部及び北部中央、同様にカナダの南東部及び南部中央の、湿地、森林そして原野が、Glyptemys insculpta、つまりモリイシガメの生息地です。カメの愛好家、(アマチュアの)飼育などがメインの爬虫類研究家(参考原文 herpetoculturists)、爬虫類専門の学者(同 professional herpetologists)の中にも、モリイシガメほど強い印象を与える生き物はいない、と言う人もいます。(訳者注 上記の、英語で示したそれぞれの語には、いずれも研究・学問の対象として、両生類を含める場合があります。) モリイシガメは成体になると、20 cmの長さに達し、体の色はレンガ色から明るい黄色の間のどれかになります。モリイシガメの腹甲には、魅力的な黒いしみのような模様があります。これほどの美しくても、それだけでは、モリイシガメが興味深いカメであるとは言えません。まるで仔犬のような生まれもっての特質や個性は、他のほとんど全てのカメにはありません。繁殖業者は、モリイシガメの繁殖に成功しており、人々はこの半水棲のカメを、人工繁殖の個体群の一部として、購入することができます。もし野生のモリイシガメを見つけても、決して持ち帰ってはいけません。このカメがどこで見つかったかにかかわらず、個体数の減少の恐れが非常に高いのです。このケアシートでは、モリイシガメの子ガメの飼育方法を、第一に扱います。それは、一生のうちで子ガメのときが、最も生命の危機が生じやすい時期であり、同時に、その時期の個体を買うことが、一番 一般的だからです。

 

モリイシガメの子ガメの屋内飼育 モリイシガメの子ガメは、ほとんど完全な水棲で、水から上がってくるのは、甲羅干しをするときだけです。成長するにつれて、だんだん陸棲傾向が強くなり、成体になると長い間 水から離れて、そこで餌を探すようになります。モリイシガメの子ガメを屋内で飼うのに最も便利なのは、浅い水槽か、プラスチック製の衣装ケースを使う方法です。モリイシガメの子ガメは、それほど泳ぎがうまくないので、私は水深5 cmまたはそれ以下にして、カメが水中にいる状態で、底に「立って」、鼻を水面から出して呼吸が難なくできるようにすることをお勧めします。このように飼育なさる場合は、飼育容器の片側に、甲羅干しができるような、水から出ていて乾いた場所を作ってやりましょう。またこの方法では、水が浅いので、濾過装置の設置が難しい上、食べ残しの餌が見つからず放置されることもあり、水がすぐに汚れるかもしれません。

 

これに代わって私が用いているのは、装飾や彩色などの飾りのない「傾斜タンク(原文“slant tank”)」を使う方法です。大体60 cm×40 cmの衣装ケースで、片方につっかいをつけて、底を傾けます。結果として、最も低いところで5 cmの水深を確保し、もう片方の浅い部分を、水から出た乾いた陸場になるようにします。飾り付けがないので、頻繁で基本的な飼育場の掃除が、たやすくできます。安全感を与えるために、実際の植物としての水草、または作り物のそれを飼育場に植えることはできるでしょう。そしてこの場合、(作り物でなく)植物としての水草は、与えられていない分の食料の一部になるかもしれません。カメが大きくなると、容器のサイズを大きくし、水深も深くしないといけません。モリイシガメが大体10 cmほどになると、このタイプの飼育から、半陸棲の環境の飼育に変えられるでしょう。

 

水質は非常に重要です。「傾斜タンク」の水は浅く、濾過がうまく働かないかもしれません。この場合は頻繁な水替えが必要です。

 

その飼育環境の中で、水から出ている部分に、金物屋で手に入るような、ある場所に固定できるクリップと反射板も一緒についたランプで、甲羅干しができる場所を、人工的に作ってやりましょう。そのランプは、甲羅干しの場所が、摂氏32度ほどになるように、調節して取り付けます。そしてUVB(中波長紫外線)が浴びられるように、フルスペクトルの蛍光灯も設置しなければなりません。UVBはビタミンD3(カルシウムの代謝に必要)の生合成になくてはなりません。もしよろしければ、これらのかわりに水銀ランプを用いても構いません。これは甲羅干し用の熱とUVBを供給し、両方の用途を満たします。

 

餌. モリイシガメは人になれるのが速く、皆様がその飼育環境に近づくたびに、餌をねだるようになりますが、餌は与えすぎないで下さい。私は、成長の速い子ガメには、一日か二日に一度の餌やりだけをお勧めします。モリイシガメの子ガメは非常に肉食傾向が強く、昆虫やイモムシ類を旺盛に食べますが、いくらかの果物や野菜類も食べます。アオウキクサのような水生植物も、好んで食べるでしょう。コイやナマズの餌と同様に、こんにち市販されているカメの餌は、モリイシガメの子ガメの餌としても申し分のないものです。

 

追加的にカルシウムの栄養を補ってやることは不可欠です。粉末のカルシウム剤であれば、全ての餌に振りかけることができます。もし屋内飼育の個体ならカルシウムと一緒にビタミンD3も入っているものを、屋外飼育の場合はビタミンD3なしでカルシウムを与えることをお勧めします。イカの骨もかじりたがるのでしたら、与えることをお勧めします。


屋外飼育 外敵の入ってこないようにした屋外の飼育環境には、屋内飼育を超えた様々なメリットがあるので、皆様のモリイシガメが、10 cmほどの大きさを超えたら、選択肢の一つとして真剣に考えてみられてはいかがでしょう。安全な飼育場所に、子供用のプールを地面に埋め込んだものが、屋外飼育の環境には実用的です。もっと大きな池に、高性能な濾過器を使えば、皆様の屋外のモリイシガメの住まいに、壮観な眺めを演出します。非常に重要なこととして、もしモリイシガメの成体を、湿地や池といった環境をそろえた上で飼育なさっているのであれば、そういった水場の縁と陸場の間に、必ず緩やかな傾斜を設けてください。モリイシガメのオスは、繁殖期の間、非常に活動的になり、この場合、もしメスが、オスの求愛から逃れたり、水場の浅い所へ移動したりするのが困難であれば、メスは溺れ死んでしまうこともあります。

 

もし皆様のモリイシガメに、病気の兆候が現れたら、獣医の先生に診てもらってください。薬の与え方は、インターネットや専門書などにも書いてありますが、時代遅れの情報であることも多く、潜在的に危険であることに注意してください。どうか薬の投与の問題は、熟練した専門家にお任せになってください。

 

モリイシガメは、自然界では冬眠します。安全に冬眠させる方法をよく調べた上で、その設備を整えましょう。

 

様々なカメの飼育の研究が、まだまだ進行中であるということをご認識下さい。新しい情報が手に入れば、我々はその情報を、the World Chelonian Trust(ワールド・ケロニアン・トラストwww.chelonia.org )で公開していきます。カメをまじめに飼育している人は、同じ種類のカメを飼育している他の人からの援助が受けられることが、役立つものであることに気づかれています。飼育については、我々のメールコミュニティー(英語)で討論できます。そしてそれに参加するには上記アドレスからアクセスして下さい。どうか我々と連絡を取り、the World Chelonian Trustのメンバーになられて多くの益を得て下さい。

 

 


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