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* 最近まではCuora galbinifrons として知られていた。
モエギハコガメ(Cistoclemmys
galbinifrons)の野生個体数は、アジアの食糧市場(しじょう)の取引により、凄まじい圧力を受けています。Cistoclemmys属(オカハコガメ属/アジアオカハコガメ属)は全てワシントン条約附属書IIに記載されていますが、それはこの種のカメを自然界の生息域から保護する役割をほとんど果たしていません。もし皆様が、モエギハコガメを手に入れられるのであれば、どうか野生から採取され、船積みによるストレスを受けているため、特別なケアが必要になることを知っておいてください。この種のカメは、幼い子供やカメ飼育の初心者には、適切なペットとして不向きです。もし可能であれば、是非、長期間にわたって人工飼育されている個体を手に入れるようにしてください。そのような個体は、輸入されたてのものよりも、概して健康で、また人工的な飼育環境にずっと良くなじむものです。そしてこのカメは寿命が非常に長く、皆様の飼い主としての責任が長年に及ぶかもしれないということを、忘れないようにしてください。
飼育環境
–
モエギハコガメを飼育するのに最も適しているのは、屋外の広い場所で飼う方法です。そしてその周囲は木材や、れんが、コンクリートのブロックで、最低18インチ(45
cm)の高さで囲って、登って逃げないように、内側へ突き出した「ひさし」のような棚を、広く設けておきましょう。どうかこの、モエギハコガメという種類のカメが、木などによじ登るのが非常にうまいことを、念頭に置いてください。囲いの中は、日が当たる場所や日陰になる場所、またカメたちにとって隠れられる場所など、様々な環境が整っていなければなりません。付け加えて、飼育場の一部は、湿度の非常に高い状態を維持しやすい場所も設けなければなりません。カメたちは自分の体内温度を、自分の行動によって調節し、日当たりのいいところに行くか、それとも陰になっているところに行くかを選択する必要があるのです。堆積した落ち葉や、かたまり状に植えられた低木は、理想的な隠れ場所になり、同様に、周りより湿っているところも、カメにとっては落ち着ける場所になるでしょう。屋外で飼育していることは、カメにとっても、与えられている餌に対して補助的に、カタツムリ、ナメクジ、ミミズ、またその他の無脊椎動物をも、その環境で漁(あさ)り、食べることになるでしょう。
モエギハコガメは、アジア産の種類であるChinemys
kwangtungensis(カントンクサガメ)、
Batagur baska(バタグールガメ)、
Cistoclemmys amboinensis(マレーハコガメ)などと同じバタグール亜科に属し、同様にかなり水棲傾向が強いですが、この種は完全な水棲種というわけではなく、たまに水を泳ぐことがある程度です。カメの甲羅までの高さと大体同じぐらいの、浅い「おけ」のような容器を、飼育場の地面に埋め込んで、いつもきれいな水が張ってあるようにしましょう。その際、カメがそこにすんなりと入ることができ、難なく出ていくこともできるように設置されてあるか確認してください。容器の水があまりに深いと、出られなくなる可能性もあります。新鮮な飲み水は毎日与えてください。モエギハコガメはまた、頭上が霧で曇っていたり、水がまかれたりする状態を好みます。まかれた水―モエギハコガメにとっては「雨」になるでしょう―のほうが、容器に入った水よりも、ずっと喜んで飲むものです。
モエギハコガメは冬眠しません。そのため、屋外での飼育が一年中適するわけではない場所では、屋内に広い飼育環境を用意し、そこで飼育できます。成体であれば、屋内飼育で飼う場合、高い塀で囲わなければなりません。なぜなら、モエギハコガメは何かに登って上にあがるのが非常にうまいからです。馬用の水おけや、非常に大きなプラスチック製の箱は、成体にとって非常に良い飼育環境になるでしょう。子ガメには、人間の子供が遊ぶプラスチック製のプールや、サンドボックス(訳者注
・
欧米で子供が中に入って砂遊びができる設備)や、コンクリート製のバスタブなどは、子ガメにとってそれほど費用のかからない飼育設備になるでしょう。モエギハコガメは臆病で、単独でいることを好み、直射日光に当てれば、それがストレスとなるものです。例えばVita-Light™のような、もしそれらカメたちを一年中屋内で飼われるのであれば、フルスペクトルの蛍光灯が必要になります。しかし蛍光灯は飼育場の片側だけに設置してください。このカメが一日中明るい光にさらされないようにするためです。60~100ワットの、留め金のついたランプと共に、セラミックヒーターと反射板を備えたもので、日中、必要となる温度である華氏85度(摂氏29度)、夜は華氏65度(摂氏18度)を下回らないように保つことができるでしょう。吸水性のある床材(主に陸棲種の飼育環境の下地として敷く物)には、例えばきれいな土、落ち葉、ミズゴケまたはイトスギ材などは、敷いてやらねばならず、また定期的に入れ替えなければなりません。そしてそれらはカメが穴を掘ったり地面に埋まったりできるよう、十分に深くなければなりません。床材でも乾ききってしまうようなものや、土ぼこりが出たりするものは、使うべきではありません。ヒマラヤ杉や松のチップは、有毒な場合があり、やはり床材として理由するべきではありません。このカメの住まいの近くに、エアコンの通気や排気のがあってはなりません。もしそういう場所で飼育すると、カメの気道に病変が起こったり、また一般的なストレスを引き起こしたりするかもしれません。
餌やり
–
モエギハコガメの餌としては、半分が新鮮な野菜といくらかの果物類、もう半分は脂肪分の少ない蛋白質、例えば低脂肪のドッグフード、というふうに与えていいでしょう。理想的には、蛋白源の全てが、ミミズやミールワーム、甲虫類、ウジのような地虫、コオロギ、ナメクジ、またカタツムリのような生き餌であれば良いのですが。新しく手に入れたモエギハコガメは、最初は生きたものを獲物として食べるのが普通のようですが、だんだんと他の食べ物を食べるように持っていけるでしょう。様々な餌を与えることは、食欲と健康の鍵になります。リンゴ、モモ、イチゴ、カンタループメロン、バナナ、ブドウ、トマト、エンダイブ、ローメインレタス、サマースクワッシュ(カボチャに近い植物)、サツマイモ、肉の赤身を刻んだものなどを試してください。市販されている、Mazuriのリクガメ用の餌も使えますが、それを与えるなら、水につけてふやかし、かなりの量の野菜類と一緒に与えてください。ナマズの餌、またマスの餌も与えていいですが、やはり水につけて軟らかくし、また控えめに与えなければなりません。そして骨格と甲羅のスムーズな成長を確かなものにするため、カメにはビタミン、ミネラルを与えなければなりません。また、床に敷いてあるものを食べてしまわないように、餌は全て、皿か、平らな岩の上に置いておいて与えましょう。
健康に関して-
モエギハコガメは、飼育環境に完全に順応していれば、丈夫なカメです。アジアの食料市場(しじょう)での取引を通した個体は、潜在的に無数の病原菌にさらされることになり、新しく輸入された個体であれば、獣医師によるケアが不可欠なものとなります。輸入されたばかりのカメは、脱水状態、拒食、重度の寄生虫の問題を抱えている場合がしばしばで、更にバクテリアによる感染が、潜伏しているかもしれません。輸入されたのがメスの成体であれば、卵をはらんでいる場合も多いでしょう。これらのカメを手に入れたら、すぐにそのカメに問題がないか調べ、あればきちんと世話すると、新しい環境になじむ確率も上がります。あなたの飼っていらっしゃるこの種のカメを、よく観察なさって、深刻になってしまう前に、小さな問題に注意してください。皆様のモエギハコガメは、きっと何年も生きつづけるでしょう。
様々なカメの飼育の研究が、まだまだ進行中であるということをご認識下さい。新しい情報が手に入れば、我々はその情報を、World Chelonian Trust(ワールド・ケロニアン・トラスト、www.chelonia.org )で公開していきます。カメをまじめに飼育している人は、同じ種類のカメを飼育している他の人からの援助を受けられることが、役立つものであることに気づかれています。飼育については、我々のメールコミュニティー(英語)で討論できます。そしてそれに参加するには上記アドレスからアクセスして下さい。どうか我々と連絡を取り、World Chelonian Trustのメンバーになられて多くの益を得て下さい。
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