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Testudo marginata (Schoepff, 1792) ― フチゾリリクガメ ― リサ ワイス
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(Translated by Yasunori Tanaka)
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このケアシートは、この種の一般的な飼育法を述べているにすぎません。皆様の飼育されているカメがどんな種であれ、飼育方法を確立するためには、更なる研究が不可欠です。
フチゾリリクガメ(Testudo marginata (Schoepff, 1792)) は、リクガメの中では中ぐらいの大きさで、ギリシャ原産です。成体は12~14インチ(30~35 cm)に達し、地中海産のリクガメの中では、一番大きな種となります。フチゾリリクガメのオスは、後部の縁甲板が幅広く、フレアー状の「そり」になっているのが目を引きます。それで、学名が“marginata”(「縁(ふち)の;縁のある;縁どられた」の意)となっています。
オスは全般的に小さく、メスに比べて細長くなり、また尻尾はメスよりも長く、厚みがあります。普通、野生では、乾燥していて低木の生えた、岩の多い丘陵に生息しています。このカメは、そのような場所で、朝や夕方に草や潅木、花を食べ、一番暑くなる昼過ぎには日陰で休みます。フチゾリリクガメは、冬の間、地面にもぐって冬眠しますが、それは特徴的なので、これから飼育なさる方はそのことを考慮に入れるべきです。(より詳しくは、WCTのホームページの"Hibernation Guidelines (冬眠ガイドライン;英文)"をご参照ください)
人工繁殖で生まれたフチゾリリクガメは、手に入れやすく、ヘルマンリクガメを飼う場合と同じ条件で飼育できます。しかし夏季は屋外で飼育するのがベストです。十分に広い場所を、外敵が入ってこないように柵で囲ったところに、食用となる潅木や草を植え、色々な種類のシェルターと、浅い水入れを備え付けた環境は、フチゾリリクガメを飼うのにちょうど良い場所になります。このカメは、地面に穴を掘るので、周囲のフェンスは地下にまで埋め込み、脱出を防止しなければなりません。屋内の、広いタートルテーブルやその他の飼育設備では、バスキングスポットとUVB(中波長紫外線)の出るライトか電球がなければなりません。そして隠れたり登ったりできるような、様々な環境を演出する必要もあります。ごく浅く水を張った入れ物も必要です。温度は、バスキングスポットを32~35度とし、飼育環境でそこ以外の部分も、室温が高めになっていますから、その範囲内にします(訳者注・このサイトの方に確認したところ、その「高めの室温」とは24度から26度で、実際はもう少し低い温度でも耐えられるそうです)。このことで、カメが必要に応じて、自分の体温や新陳代謝を調節することができるようになります。床材は、普通の庭土と砂場の砂を、半分ずつ混ぜたものが使えます。また部分的に、やはり床材としてカモガヤ(オーチャードグラス)の干草を敷きつめ、カメたちがそれを食べたりそこに隠れたりできるようにします。まだ幼いカメの場合は特に、脱水症状が起こらないように、湿り気の多い部分を設けます。これは単に、飼育場の一部を湿り気のある土にすれば良く、もし飼育場が十分に大きければ、湿り気のある隠れ場所や洞穴を一つ設ければいいでしょう。
餌は、その大部分が、できる限り多くのタイプの草や花などで占めるようにします。その中には、タンポポやオオバコ、ゼニアオイ、チコリー、ハイビスカス、クワ、ノゲシ、クローバー、ベッチ(レンゲソウやカラスノエンドウなど)、ローメインレタス、エンダイブ、エスカロール、オプンチア(ウチワサボテン)を含め、そして時おりカボチャやトマトも与えます。ドッグフードやキャットフードは、フチゾリリクガメにはお勧めできません。果物(メロン、イチゴ、リンゴなど)は、ごくたまに食べるごちそうとしてしか、与えてはなりません。餌は毎週Herptivite(訳者注・Rep-Cal社の両生爬虫類用の総合ビタミン剤。ここではHerptiviteに限らず、(両生)爬虫類用の総合ビタミン剤を意味しています)を一度、また粉末カルシウム剤も週に数回ふりかけて与えましょう。このことは特に、幼体や繁殖させる個体には重要です。カルシウム剤は、屋内で飼育している個体にはビタミンD3入りのものを、屋外飼育のものはD3なしのものを与えます。水は、カメが飲めるように、またそこに入って身体を浸すこともできるように、配置してやります。
フチゾリリクガメは一般に、ゆったりとした性格で、美しく、友好的なカメで、いい環境で飼育すると、それからはめったに病気にかからないものです。
様々なカメの飼育の研究が、まだまだ進行中であるということをご認識下さい。新しい情報が手に入れば、我々はその情報を、the World Chelonian Trust(ワールド・ケロニアン・トラスト、www.chelonia.org )で公開していきます。カメをまじめに飼育している人は、同じ種類のカメを飼育している他の人からの援助が受けられることが、役立つものであることに気づかれています。飼育については、我々のメールコミュニティー(英語)で討論できます。そしてそれに参加するには上記アドレスからアクセスして下さい。どうか我々と連絡を取り、the World Chelonian Trustのメンバーになられて多くの益を得て下さい。
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