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キアシガメ (キアシリクガメ) Geochelone denticulata クリス タバカ DVM(獣医学者) 及び ダレル セネーク

 (Translated by Yasunori Tanaka)

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Geochelone(リクガメ属)のギャラリー(英文;写真多し)

外科的にキアシガメの卵を取り上げる方法(英文) - Chris Tabaka DVM

Tortuga de patas amarillas Geochelone denticulata - Chris Tabaka DVM and Darrell Senneke

Yellow-foot Tortoise – Geochelone denticulata - Chris Tabaka DVM and Darrell Senneke


このケアシートは一般的な飼育方法です。最良の飼育方法を確立する為には、更なる研究が不可欠です。

 

キアシガメは、Geochelone属(リクガメ属)の多くのリクガメと比較して、その美しさという点では控えめです。それにもかかわらず、キアシガメは世界中でリクガメのコレクションに付け加えるべき種として、もてはやされています。巨大なリクガメが、島々にも大陸にも生存していた頃からの生き残りだと思われるのですが、キアシガメ(Geochelone denticulata)は現在生存している大陸産の種としては、三番目に大きなリクガメであることが知られています。このように言うと、成体でも34 cm以上は大きくならないのに、と思われる方がいらっしゃるかもしれません(訳者注 確かにキアシガメは、成体になっても、実際に上限として14 インチ / 34 cmまでしか成長しない個体もいます。この数字は、この種のうちのある個体での、上限の大きさの中の一例にすぎません。成体になってもどこまで大きくなるかについては、個体差がかなりあります)。しかしキアシガメの成体の中には、その長さが55 cmを超えるものもおり、70 cmに達するものまでいます。こういった個体はかなり稀(まれ)で、ほとんどは最高で4050 cmまでしか成長しません。

 

はじめ、キアシガメを見ると、その近縁種であるアカアシガメ(Geochelone carbonaria、「アカアシリクガメ」とも言われる)に非常によく似ているように見えるでしょう。これらの種の主要な見分け方は、キアシガメの前肢に黄色の鱗(うろこ)があり、アカアシガメの前肢には赤い鱗があるというところにあります(それ故、どちらの種にもそれを反映した名前で呼ばれます)。しかし、これら2種のリクガメには、実際には非常に変異に富んでいるのです。アカアシガメの色は、情熱的なほど赤い色のものがいそうですが、実際は、それはどの個体にも当てはまる特徴にはならないのです。キアシガメにも、非常に鮮やかな模様のあるものもあり、それは、アカアシガメのうち、冴(さ)えない色をしたものに並ぶほどのものです。これら2種の、形態的な差異は非常に多いものの、アカアシガメとキアシガメをそれぞれ見分ける、最も簡単な方法は、頭部にある鱗を見ることです。キアシガメは長くなった前額板が複数あり、断片状の額板が一枚あります。一方、アカアシガメは、短い複数の前額板があり、額板は一枚、損なわれずに有しています。前額板と額板は、鼻の先端にある鱗のことです。これに付け加えて、顕著な違いは、アカアシガメのメスは、甲羅がやや細長くなり、ローフ(一定の大きな型に焼いたパン)のようです。一方、アカアシガメのオスは、成熟すると、甲羅が少しくびれ、ひょうたん形(原文では「砂時計のような形」)になります。キアシガメはオス、メス共に、全体的により幅が広く、丸まった形になり、またいくぶん平らになります。


キアシガメ(Geochelone denticulata)と アカアシガメ(Geochelone carbonaria)の、前額板の比較 


キアシガメ

アカアシガメ

 


キアシガメは、南米のボリビアからブラジルにかけて、広域に分布しています。このカメは、まさしく 「熱帯雨林」の種類です(訳者注 ブラジルには熱帯雨林気候のほかサバナ気候が、ボリビアにはサバナ気候と、温帯に属する温暖冬季少雨気候の地域があります)。それで、更に広く分布し、様々な環境に住むアカアシガメに比べると、このキアシガメを飼育するには、制限が多くなります。この2種は、同じところに住んでいる地方もあり、そこではアカアシガメだけが、森林から、より明るい日光の得られることに関連して、草原に出ようとするのが見られます。熱帯雨林は環境が安定していることでは典型的で、湿度は高く、昼と夜の気温の差は、かなり少ないのです。このことに付け加えて、熱帯雨林では日光が届きにくく、暗いということが挙げられます。キアシガメの飼育には、これらの条件を調和させましょう。高い湿度を維持しながら、夜間は摂氏18度を上回るようにし、昼間は35度を下回らないようにします。キアシガメはアカアシガメに比べると、高すぎる温度には弱く、これは気温が非常に高くなっても、浅い水や沼に入っていく傾向が、(アカアシガメよりも)少ないからだと思われます。高温になると、キアシガメはストレスを感じやすく、大きな植物を植えて薄暗い場所を設けることや、地表植物(地面を這うように成長する植物)のようなものを植えて、カメたちが隠れられるようにできることが、非常に重要なことになります。

 

キアシガメの屋内飼育 小さいか、中ぐらいの大きさのキアシガメを飼うのに一番一般的なのは、「タートルテーブル」タートルテーブルの作り方(英文) デービッド T. カークパトリック氏(David T. Kirkpatrick Ph.D)による)を使う方法です。その全体の外観は、本棚の一部を後ろ向けに倒したような形に見えます。子ガメ一匹にちょうど良い大きさは、60 cm 90 cmで、カメが大きくなると、この飼育環境も大きくしていかなければなりません。大きなキアシガメの成体一匹には、最低240 cm 120 cm の大きさがなければないといけません。タートルテーブルの底を切って、穴を開けると、そこに餌や水、更に巣箱をも同じ高さに来るように埋め込むと、それらがカメにとって、近づきやすいものとなります。

 

飼育環境の中に準備する水場は、カメが、自分が望めばその身体を浸せるよう、充分な大きさが必要で、また溺れることのないよう、充分に浅くなければなりません。水場以外の場所の床材(飼育環境の下地として敷くもの)には、イトスギ材(訳注 一般には園芸用として使うようです)を使うとうまくいきます。

 

飼育環境の中の一角に、100ワットのスポットライトを設け、人工の甲羅干しの施設を用意してやりましょう。これは、甲羅干しの場所が、華氏95度(摂氏35度)かそこらになるようにセットします。飼育場にはさらに、UVB(中波長紫外線)の供給のため、フルスペクトルの蛍光灯を設置する必要があります。UVBは、ビタミンD3(カルシウムの代謝に不可欠な成分)の生合成に欠かせません。この甲羅干しの場所から離れた位置に、カメがそれらから逃れて入れる、巣箱のようなものがなければなりません。


屋外飼育 - 外敵の入ってこないようにした屋外飼育は、屋内飼育を超えた様々なメリットがあるので、暖かい時季には選択肢の一つとして真剣に考えてみられてはいかがでしょう。夜は、暖かくした小屋を用意し、そこで飼わねばなりません(これには、サーモスタットで温度管理がなされたセラミックヒーターを使うと良いでしょう)。そうしなければ、カメたちは夜になると冷え込む場所で過ごさなければならないからです。屋外飼育の囲いは、低木の茂みやシダ植物、また何であれ日光をさえぎるものをたくさん植えておき、この種のカメが薄暗いところで安心していたいという要求に、かなえるようにしてやってください。

 

キアシガメは雑食性で、自然界では動物性、植物性の両方のものを食べています。しかし、アカアシガメほどには、肉類を与える必要は、少なそうです。飼育環境では、例えばMazuri社(ペット用の餌を扱う)のTortoise Diet(リクガメの餌)のような、市販の補助的な餌と、それと関連のある、もう少し高たんぱくの餌を同じだけずつ与えても良いでしょう。肉類は、日常的な餌の一部として与えてはいけません。市販の餌でも高級な餌には、キアシガメに必要なビタミンやミネラルを供給できるというメリットがあります。同様に、時々ミミズを与えるのも良いでしょう。

 

与える餌に不可欠なもの:

 

         葉菜的な(葉が主に食べる部分となる)植物(タンポポ、クローバー、エンダイブなど)

         果物類

         市販のリクガメの餌

 

卵を産むほどの健康的な成長には、繊維質とカルシウムが適切な割合であることが不可欠です。粉末状のカルシウムは週に一度、全ての餌に、ふりかけて与えることができます。こうすることで、カメが要求するカルシウムの割合を、うまく合わせることができるでしょう。イカの骨も、かじりたがるようでしたら、かじらせることを、お勧めします。床材の選択は、イトスギ材か、同じほどの保水性のあるものにします。それは、キアシガメの甲羅や皮膚が、飼育環境内ですっかり乾いてしまうのを防ぐためです。屋外飼育で、砂の多い場所に、餌を置いてはいけません。リクガメ類が砂を食べると、胃腸を詰まらせることがあり、それで死ぬことさえあります。飼育環境では、砂のある場所から分け隔て、砂のない場所を設け、そこに餌を置いて、与えなければなりません。

 

医療上の注意: ヌマガメやリクガメの全ての種に言えることですが、野生個体を(手に入れようとするのは)避けましょう。厳密には、輸入されたばかりのキアシガメは、人工的な飼育場に慣れさせるのに困難が生じることが知られています。野生で捉えられた固体は、たとえ積極的な医療上のケアをもってしても、弱っていく様子を示し、やがて死んでしまうことがしばしばあります。可能であれば、人工繁殖で生まれた個体だけを、手に入れることを、考慮に入れましょう。

 

ある場所にいることに、充分に順応したキアシガメは、他のほとんどのリクガメと同様、あまり歩いたり、動き回ったりしません。しかし餌はよく食べるようになりがちで、このことは肥満の原因になりえます。カメたちの体重が維持できているか注意深く観察して、あまり動かないで成長するこのカメが、体重を減らすかどうか、また体重が一様に増加しているかどうかについては、充分に調べ、必要に応じて対処してください。

 

キアシガメは野生では冬眠しません。飼育設備は、寒くなる場合は屋内で飼うようにして、このカメの健康と幸福が続くようにしなければなりません。

 

様々なカメの飼育の研究が、まだまだ進行中であるということをご認識下さい。新しい情報が手に入れば、我々はその情報を、the World Chelonian Trust(ワールド・ケロニアン・トラストwww.chelonia.org )で公開していきます。カメをまじめに飼育している人は、同じ種類のカメを飼育している他の人からの援助を受けられることが、役立つものであることに気づかれています。飼育については、我々のメールコミュニティー(英語)で討論できます。そしてそれに参加するには上記アドレスからアクセスして下さい。どうか我々と連絡を取り、the World Chelonian Trustのメンバーになられて多くの益を得て下さい。

 


World Chelonian Trust

www.chelonia.org

PO Box 1445

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95696

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